タクシーは 密室 の接客業?!

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接客業
業界内では、タクシーは“密室”の接客業と言われています。

前職も接客業だったから大丈夫!?

いえいえ

そこには意外な落とし穴があるのかも知れません。

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本社講習と側乗編

全ての試験が終わると本社で一週間の講習を受けます。

講師は本社の係長です。

係長も元ドライバーで自身や他の方の体験談を交えて

タクシー業務の基本を教わります。

そして次の週は営業所で側乗となるのですが・・・
講習風景

本社講習の主な内容とは?

  • お客さんを乗せる際の注意点(過去の車内事故・トラブル例など)
  • 日報の書き方
  • 料金メーター/クレジットカード/タクシー・チケット等の操作方法
  • ナビ、無線の操作方法
  • 給料の支払い方、計算方

などで、
『タクシードライバーって一度に色んな事をしなくてはならず、大変だなぁ~。。。』
というのが感想です。

流れを説明すると、

乗車から降車まで

  1. 手を上げるお客さんを発見。
  2. 周囲の安全を確認(特に歩行者、自転車、バイク)し、お客さんに後部ドアを合わせて停車しドアを開ける。※この時、自転車等に注意
  3. お客さんの身体が完全に車内に入ったのを確認してからドアを閉め、行き先を聞く。
  4. 料金メーター『実車』を押し、最短ルートを考えながら走行。※メーターの押し忘れに注意
  5. 目的地に着くとメーターの『支払』ボタンを押し料金の精算、周囲の安全を確認後ドアを開ける。※この時も自転車等に注意
  6. 忘れ物(特にスマホと財布)が無いか後部座席を目視確認
  7. 料金メーターを『空車』に。※忘れて走行すると料金が上がり、その金額は基本ドライバー負担になります。
  8. この間に、乗車場所と時間/人数/降車場所と時間/支払い方法(現金・クレジット・チケット)/割引/高速料金等を日報に記入。

この流れを基本に、
大きな荷物を持った方や車イスの方にはトランクの積み下ろしというオプションも有ります。

流石に車イスは忘れないと思いますが、ちょっとした手荷物は危険な香りが!
絶対いつか何かを忘れそうな予感がします。
ここは要注意です。

とまあ、確認注意する事ばかり。

最初から完璧にというのは難しそうです。

聞くと、皆何かしら失敗しているそうで、経験を積んで慣れないとダメなようですね。

ビビッていても仕方ありません。経験を積みましょう!
経験を積む

『ええ~?!そ~なの~??』と意外に思った事

驚きの表情
面接の際、“タクシーは接客業”という事を云われました。

タクシー以外にも様々な接客業の仕事があり、接客に自信がある人がタクシードライバーに転職してくる事も多いらしく、例えば飲食店店員や販売員、営業マンなど《前職が接客業》と聞くと如何にもタクシーに向いてそうですよね。

しかし、結構な割合でダメになり(お客さんが怖くて乗せられず売り上げが無い等)中には辞めていく人もいるそうです。

※過去に「十年以上客商売していたので接客だけは自信があります!任せてください!!」と言っていた人が、たった一人のお客さんの為にダメになったという事も在ったと聞きました。

「他の接客業と何が違うんですか?」と担当係長に聞くと、
「密室の接客業で、ほかに頼れる人が居ないし一人で対応しなくてはならないから…だと思う。」という事でした。

その先輩は“接客への絶対の自信” が崩れ、拠所が無くなってしまったのでしょうか。
私には接客業の経験はありませんので、大丈夫・・・かな?

確かにタクシー車内って接客するには特殊な空間ですよね。

普通のお店とかなら自分以外にも誰かしら居そうですが、タクシーは閉ざされた空間で一人~数人のお客さんを一人で対応しなければなりません。

しかも背中越しですし。

これもビビッていても仕方ありませんね!経験を積むしか無いでしょう!!

と、自分に言い聞かせてますが、正直言うとこの辺でタクシーを選んだ事にちょっと後悔し出していました。

想定範囲内の話ですが、改めて人から聞くと実感が伝わってきます。

しかし、せっかくここまで来たのだからやれる処までやってそれから考える事にしました。

さ、休日を挟んでいよいよタクシードライバーとしてデビューです。

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側乗の朝

AM5:50の点呼に間に合うように家を出ます。

点呼とは?

タクシードライバーは出庫前(朝5:50/6:20/6:50の3回のいずれか)に点呼を受けなくてはなりません。

※点呼時間は各タクシー会社に依る。

車両点検を済ませ

日報に必要事項を記入、アルコール・チェック用紙と運転免許証を添え

事務所窓口に提出、日報に確認印を押してもらい

乗務員証、タコグラフ、ユニ・カード(高速道路料金やクレジットカードの利用状況を記録するカード)を受け取ります。

その後、朝礼を受け出庫します。

事前に聞いていましたが、本日より5日間は側乗です。

側乗ってご存知でしょうか?

側乗とは?

新人はいきなり車を与えられる訳では無く、5日間、先輩の助手席に乗って見習いをします。

助手席

そこでお客さんを乗せる時の雰囲気を体験。

待機場所(主に駅)でのルール・燃料LPのガススタンド・メーター検査所・洗車屋の場所などを教わります。

『偶々乗ったタクシーが…』という方もいらっしゃるかと思います。

私は今まで気付きませんでしたが、この業界に入るとやはり他のタクシーが目に入ってきて

大阪市内などで偶にドアに《側乗中》と貼り後部座席が空の二人乗りのタクシーを見掛ける

『新人さんかぁ、がんばれ!』

と思ってしまいますね。

側乗の第一歩は待機場の駅に入り待機時のルールを教わります。

まずは挨拶です。

次に

  • 待機順の並び方
  • 休憩場所や食事の取り方
  • 入庫後の洗車など

タクシードライバーの1日を体験するのです。

最終チェックは一癖あるお客さん?!

日替わりで違う先輩に乗せてもらます。

チェック項目が有るようで、初日2日目は横に乗ってドア・サービス中心、3日目から少しハンドルを握らせてもらえます。

最後の5日目は主任をお客さんに見立て運転技術や接客態度などの最終チェックです。

主任が《一癖あるお客さん》になってカランでくるのを上手くかわせるか?!というのも体験させていただきました。

“密室”の接客業のシュミレーションですね。

これで側乗は終了。

側乗の5日間は日勤(A勤)なので、16~17時で帰れます。

まあ、側乗は雇われ店員みたいな立場ですので、気楽に出来ます。

困ったら先輩がいますから。

問題は来週からの“一人乗り” 誰も頼る人がいません。

緊張で吐きそう~。。。

タクシー乗務 一人乗り初日 につづく

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